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R-1
2019

酸水素化物Ba2ScHO3における安定構造とイオン伝導機構




課題
水素化物イオン(H-)が拡散する新しいイオン伝導体として、酸水素化物が近年注目されている。ペロブスカイト型構造に類似のK2NiF4型構造を持つBa2ScHO3はイオン伝導性を有していることが確認されたが、そのイオン伝導機構の詳細については明らかにされていない。

解決手段
Ba2ScHO3の結晶構造の対称性を考慮して、陰イオンサイト上での酸化物イオン(O2-)と水素化物イオン(H-)の非等価な配置構造を全て列挙し、網羅的な第一原理全エネルギー計算を実施。O2-とH-の安定な配置を決定した後に、遷移状態探索により陰イオン種ごとの移動エネルギーを算出した。

成果・新規性
H-イオンはScの配位多面体においてc軸方向の頂点(apical)陰イオンサイトを優先的に占有する。
O2-とH-イオンの移動エネルギーを計算した結果、Ba2H2岩塩型層内でのH-イオンの移動がO2-イオンよりも移動しやすいことが定量的に示された。


実験方法: 平面波基底PAW法(VASPコード)、Nudged Elastic Band法
中性子回折実験で決定されたBa2ScHO3の結晶構造(左)
と第一原理計算で決定された最安定構造(右)
第一原理計算とNudged Elastic Band法で決定
された空孔機構によるH-とO2-の移動エネルギー



期待される市場・応用
ヒドリドイオン伝導体を固体電解質に用いた新規固体電池

発表文献
F. Takeiri, A. Watanabe, A. Kuwabara, et al., Inorg. Chem., 58 (2019) 4431-4436.

謝辞 本研究は、JSPS科研費新学術領域「複合アニオン化合物の理解:化学・構造・電子状態解析」(16H06440)で実施されたものである。


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