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レーザーフラッシュ法による熱拡散率測定の高精度化



1. はじめに:
 ファインセラミックスセンターでは熱拡散率に関する標準物質の研究開発を進めている。標準物質開発では、材料検討とともに測定の高精度化に関する検討が非常に重要である。そこでレーザフラッシュ法による熱拡散率測定の高精度化を目的として装置の開発を行い、熱拡散率標準物質TD-ALを用いた精度の検討を行った。



2. レーザフラッシュ法標準熱拡散率測定装置:
 新たに開発した測定装置は市販装置にない、次のような優れた特徴を有する。

(1)レーザ光が均一化されている
(2)放射温度計の出力を正確に温度に換算
(3)試料温度を接触させた熱電対で計測
(4)カーブフィッティング法を用いた熱拡散率解析 

 図1はレーザ光のプロファイルである。調整によりレーザフラッシュ法に必要な均一な光になっており、高精度な測定が可能になった。
 図2は放射温度計の出力を温度に補正するときの校正曲線である。市販の装置では、放射温度計の出力は温度に対して線形的に変化するとして用いており、これが誤差要因のひとつとなっている。

モードミキサー調整前 モードミキサー調整後
図1 レーザ光の強度分布

グラフ
図2 放射温度計の出力と温度の関係



3. 熱拡散率標準物質TD-ALの評価:
 JFCCが供給している熱拡散率標準物質TD-AL(アルミナ)を用いてこの装置の性能を評価した。測定用試料は直径10mmで、厚みが1mm、2mm、3mmの3種類である。測定時には加熱レーザーの強度を変化させた。
 測定結果を図3に示す。図中の●▲■は放射温度計の出力を温度に補正した後、解析した値であり、●▲■は放射温度計の出力をそのまま用いて解析を行った値である。また、実線はTD-ALの標準値である。補正前には最大7%程度あった標準値との差が、補正を行うことにより、不確かさの範囲内で標準値と一致した。これより、従来よりも高精度な測定が可能になったことがわかる。

グラフ
図3 熱拡散率標準物質“TD-AL”の熱拡散率測定結果



4. おわりに:
 今後は、本装置を用いて新たな熱拡散率標準物質の開発を行う予定である。なお、この研究は科学技術振興調整費 知的基盤整備推進制度「機能材料の熱物性計測技術と標準物質に関する研究」の一環として行われたものである。

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