2016年6月29日 |
本研究の【概要/詳細】
1.現状と課題 |
2014年のノーベル物理学賞の対象となった窒化ガリウム(GaN)半導体は、高輝度LEDへの応用だけでなく、自動車や産業機器などに使われる電力を効率良く制御するパワーデバイスとしての応用も期待されています。次世代のパワーデバイスには、GaN、AlGaNのような異なる材料をうまく接合し微小なトランジスタが多数作製されており、このようなデバイスが実用化されると、あらゆる機器の大幅な省エネが実現されます。 GaN/AlGaNを用いたデバイスでは、GaNとAlGaNの接触界面における電子の分布状況がデバイスの性能や信頼性を決める重要な要素になっており、それを直接的かつ定量的に観察、評価することが重要となっています。 |
2.研究開発の内容 |
今回JFCCは、独自に開発した世界最高感度を持つ電子線ホログラフィー技術(電場を観察できる透過型電子顕微鏡法の一つ)を用いて、GaN/AlGaN界面におけるナノレベルの電子の分布を,極めてクリアに可視化することに成功しました(下図参照)。 |
3.今後の展開 |
今後、本計測技術を用いた観察・解析を進めることにより、デバイスの最適な設計指針が得られ、省エネを実現する次世代パワーデバイスの研究開発に大きく貢献できると期待されます。 |
※本成果は、JFCC((一財)ファインセラミックスセンター)とトヨタ自動車株式会社(パワーエレクトロニクス開発部)との共同研究によって得られたものです |
本研究の詳細はこちら
<< 戻る |
内容に関するお問合せは下記まで。
|