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2014年11月7日


SIP/戦略的イノベーション創造プログラムの3テーマに参画決定


 ファインセラミックスセンター(JFCC)は内閣府が実施する国家的研究開発プログラムである、SIP(詳細は下記参照)の10テーマの内、①革新的構造材料、②エネルギーキャリア、③革新的設計生産技術に関し、他の企業、大学、研究機関と共同で研究開発プロジェクトの提案応募をしておりましたが、このほど、3プロジェクト全てについて採択されることが決定し、研究開発に参画することになりましたので、お知らせいたします。

①「革新的構造材料」の内
 耐環境セラミックスコーティングの開発
  〜軽量セラミックス系複合材料の耐久性を大幅に向上させることによる航空機エンジンへの適用〜
    
②「エネルギーキャリア」の内
 太陽熱を利用した水素製造に関する基幹部材開発
  〜水素製造にも適用可能な高効率太陽熱利用システムのための集熱管を開発〜

③「革新的設計生産技術」の内
 高付加価値セラミックス造形技術の開発
  〜3Dプリンターを発展させたレーザーによるセラミックス積層焼結〜

1.SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)とは
 3プロジェクトとも今後の我が国技術水準の向上、産業発展に大きく寄与するものであり、JFCCとしてもこれに貢献するため、これまでの技術の蓄積を活かして研究開発に取り組んでいきます。
(1) 「総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)」が科学技術イノベーションを実現するために平成26年度に新たに創設した国家的研究開発プログラム
(2) 社会的に不可欠で、日本の経済・産業競争力にとって最も重要な課題を10テーマ選定
(3) 府省の枠や旧来の分野の枠を超えた取り組み
(4) PD(プログラムディレクター)を選定し、基礎研究から出口(実用化・事業化)までを見据え、規制・制度改革や特区制度の活用なども視野に入れて推進し、日本経済の再生をめざす。
(5) 総額予算500億円/2014年度 
詳細:内閣府HP参照http://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/

2.JFCCが参画する3テーマ
(1) 革新的構造材料
テーマの概要
本課題は、強く、軽く、熱に耐える革新的材料を開発し、航空機を始めとした輸送機器・発電等産業機器への実機適用を行うとともに、エネルギー転換・利用効率向上を実現することを目指します。これら我が国が強い競争力を有する材料技術を基盤に、裾野産業も含め国内の航空機産業を、育成、拡大していきます。
研究開発期間
 5年(「革新的構造材料」の全体予算規模:総額36億円/2014年度)
JFCCが参画するプロジェクト
JFCCを中心とする研究グループは、航空機用次世代エンジン部材の一つとして高温過酷環境下への適用が大いに期待されている「軽量のセラミックス基複合材料」に、セラミックスを蒸着させ、耐久性を飛躍的に向上させる「耐環境性セラミックスコーティングの開発」(詳細:資料-1参照)を推進します。
研究開発拠点
本プロジェクトにおいては特にJFCCは研究開発拠点(拠点長:高田JFCC研究所長)として、重要な役割を果たすことになっており、我が国における本分野の研究開発を牽引するとともに、情報の集約・発信基地としての機能等を担うことを目指します。
(2) エネルギーキャリア
テーマの概要
本課題は、再生可能エネルギー等を起源とする電気および水素などにより、クリーンかつ経済的でセキュリティーレベルも高い新たなエネルギー社会を構築し、世界に向けて発信することを目的に、2018年までに、再生可能エネルギー等の利用による安価なエネルギーキャリア製造技術のモデル検証、エネルギーキャリアを利用した発電、水素ステーションへの供給システムなどの技術確立を目指します。
研究開発期間
 5年(「エネルギーキャリア」の全体予算規模:総額29億円/2014年度)
JFCCが参画するプロジェクト
JFCCは「太陽熱を利用した水素製造に関する基幹部材開発」(詳細:資料-2参照)で太陽光から熱エネルギーを高効率に作り出す太陽光集熱管の開発に取り組みます。
(3) 革新的設計生産技術
テーマの概要
本課題では、地域の企業や個人が持つアイデアや技術・ノウハウを活かした新たなものづくりスタイルを確立することによって、日本のものづくり産業の競争力強化を図り、グローバルトップを獲得できる新たな市場の創出を目指します。特に、ユーザニーズに迅速に応え、高付加価値製品へと結びつけるため、設計や生産・製造における革新的技術を開発します。また、ものづくりに関わる異なる領域のプレーヤーを繋ぐ拠点を形成し、新たなイノベーションスタイルを実証します。
研究開発期間
 5年(「革新的設計生産技術」の全体予算規模;総額25.5億円/2014年度)
JFCCが参画するプロジェクト
JFCCは「高付加価値セラミックス造形技術の開発」(詳細:資料-3参照)で製造における革新的技術について3Dプリンター技術を発展させた、レーザーによるセラミックス積層焼結に取り組みます。


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