プレスリリース

Press Releases

掲載論文

「本研究成果を含む「はやぶさ2」初期分析「石の物質分析チーム」(代表 中村智樹 東北大教授)による研究成果は、9 月22 日(木)(日本時間9 月23 日(金)午前3 時)にアメリカ科学振興協会(AAAS)サイエンス(Science)誌に掲載されました。

 著者:T. Nakamura et al. 他220名

 タイトル:Formation and evolution of carbonaceous asteroid Ryugu: Direct evidence from returned samples

 雑誌:Science

 DOI:10.1126/science.abn8671

主プレス発表リンク先(URL)

 https://www.jaxa.jp/press/2022/09/20220923-1_j.html(日本語)
 https://global.jaxa.jp/press/2022/09/20220923-1_e.html(英語)

本観察結果に関する研究機関

・穴田智史(上級研究員)、加藤丈晴(主席研究員)、山本和生(主席研究員)

 (一般財団法人ファインセラミックスセンター ナノ構造研究所)

・木村勇気(准教授)

 (北海道大学 低温科学研究所)

・谷垣俊明(主任研究員)

 (株式会社日立製作所 研究開発グループ 基礎研究センタ)

用語説明

※1 電子線ホログラフィー

 ナノメートル領域の電場や磁場を定量的に可視化できる透過電子顕微鏡手法の一つ。試料を透過した電子波(物体波)と、真空中をそのまま通過した電子波(参照波)を干渉させ、干渉縞 (ホログラム)を撮影する。試料内外の電場や磁場により電子波が偏向されると電子波の位相が変化する。その位相変化は干渉縞に記録されているため、干渉縞を解析することで、ナノメートル領域の電磁場を可視化できる。

※2 クライオ集束イオンビーム法(cryo-FIB)

 集束したGaイオンビームを試料の狙った場所に照射し,試料を削りながらTEM観察用の超薄試料を作製する手法。特に、試料を冷却(たとえば、液体窒素温度)しながら薄片化する手法をクライオ FIBとよぶ。

※3 エネルギー分散型X線分析

 試料に電子線を照射し、試料から出てきた特性X線のエネルギーを調べることで、試料の元素分布を得る透過電子顕微鏡手法の一つ

※4 電子回折図形

 試料に電子線を照射し、試料からの電子線回折を撮影したパターン。そのパターンから、試料の結晶構造を知ることができる。

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研究担当者
ナノ構造研究所 山本和生(やまもとかずお)