2011年度

JFCC研究成果集

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2011-14

第一原理計算による材料設計


概要

高精度な量子力学計算により原子・電子状態を求め、材料特性の理論的解明や新たな材料の設計に役立てる



保有技術・設備

並列クラスター計算機
計算機性能
  第一期
高速計算ノード43台
第二期
高速計算ノード47台
CPU Xeon-W5355(クワッドコア、
2.66GHz)×2=8計算コア
Xeon-W5580(クワッドコア、
3.20GHz)×2=8計算コア
メモリ 32GB (DDR2 633MHz) 24GB (DDR3 1333MHz)
ネット
ワーク
1000Base-T 2ポート、
InfiniBand (10Gbps) 1ポート
1000Base-T 2ポート、
InfiniBand (20Gbps) 1ポート
性能 68GFLOPS 92GFLOPS
システム
全体性能
2,924GFLOPS
=1秒間に2兆9240億回の演算
4,324GFLOPS
=1秒間に4兆3240億回の演算
データサーバ6Tバイト、負荷平準化機構を搭載
計算
ツール
第一原理計算:VASP, CASTEP
計算ユーティリティーソフト:MedeA, Materials Studioなど
第一原理計算
原子位置の入力情報から、経験的に決定したパラメーターを用いることなく多原子・多電子のシュレーディンガー方程式を解く量子力学計算を行い、電子系の全エネルギーとその変化、安定構造、電子状態、磁性、誘電分極性など様々な材料特性を定量評価する手法。

Schröinger equation : H Ψ=E Ψ

電子顕微鏡観察等から得られる実験結果との対照を通じて、実験からは伺い知ることのできない原子・電子レベルでの詳細な物性の解析や新規材料の特性予測を行うことができる。
計算例
強誘電相CaTiO3
電子密度
LiCoO2双晶界面の
差電子密度
LiFePO4におけるLi拡散経路

参考文献 森分博紀、桑原彰秀、クレイグ・フィッシャー、田中功「ナノ構造研究所における計算材料設計」金属 79 (2009) 1113.


適用分野

○ セラミックス(酸化物、窒化物、炭化物など)の原子・電子構造と物性

・Liイオン電池
・多孔体
・熱電材料
・固体燃料電池
・触媒材料
・誘電体
材料特性
・イオン拡散
・相変態

・電極電位
・誘電特性

・熱力学特性
・吸着特性

・磁性
 など



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