2012年度

JFCC研究成果集

未来開拓研究による環境・エネルギーへの挑戦

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2012-1

SiCウエハの高品質機械研磨法の開発


技術のポイント

化学機械研磨を必要としない低コストで研磨による転位の発生を削減した研磨技術の開発

実用化研究


背景
SiC結晶の品質が向上して転位密度が、研磨で発生する転位密度と同じレベルにまで下がってきた。しかし、転位の発生を抑えた高品質の研磨技術がない。

目的
SiCウエハ研磨の高品質化・低コスト化を実現するため、平坦性が高く、転位の発生を抑えた機械研磨技術を開発する。

成果
(1) 機械研磨で化学機械研磨並みの表面粗さRa=0.37nmを実現。
(2) エピ膜成長による基底面転位の貫通刃状転位への変換率98%。
(3) 研磨起因の転位を市販CMPウエハより少なく、0.4μmより浅くすることに成功。


図1. 機械加工起因でエピ膜に導入される欠陥((a)潜傷、(b)三角欠陥、(c)三角積層欠陥)

図2. 悪い研磨例
表1. 開発研磨と他社研磨との比較



今後の展開
本研磨技術の適用範囲
(メーカ・オフ角・結晶形など)の確認
SiCウエハ研磨のサンプル出荷の開始

参考文献 Y. Ishikawa et al., Mater. Sci. Forum 717-720(2012)387.
謝辞 本研究は、近畿経済産業局の戦略的基盤技術高度化支援事業として実施したものである。



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