2013-1 位置分解EELSによる次世代全固体電池内部のLi分布直接観察 Liイオンの移動抵抗が低い「その場形成電極/固体電解質」界面近傍のLi分布を観察し、そのメカニズムを解明 全固体Liイオン電池は、電極/固体電解質界面におけるLiイオンの移動抵抗が高いという課題があり、その解決法が望まれている。 低い界面抵抗を持つ「その場形成電極/固体電解質」界面近傍のLi分布を位置分解EELSにより観察し、低い界面抵抗のメカニズムを探る。 (1) 位置分解EELSを用いて、[その場形成電極/固体電解質]界面近傍のLi分布をナノスケールで直接観察することに成功した。 (2) 界面近傍では、Li濃度は緩やかに変化しており、電極と固体電解質がナノスケールで混合しながら接続していることがわかった。 界面近傍での電極と固体電解質の混合接続が、界面抵抗を下げていると考えられる 図 (a)位置分解EELSの実験セットアップ、(b)全固体電池の模式図、(c)その場形成負極/固体電解質界面近傍のTEM像、 (d)Li-Kedgeの位置分解スペクトル像、(e)一次元 Li濃度分布 充放電しながら、その場位置分解EELSを行い、 Li濃度の変化や他の元素の電子状態変化も捉える 次世代 Liイオン電池の開発へ寄与 謝辞 : 本研究は、革新型蓄電池先端科学基礎研究事業 (NEDO)からの委託研究として実施したものである。