2013-2 高温クリーン過熱水蒸気処理装置の開発とその応用 厳密な温度制御かつ雰囲気制御が可能な誘導加熱(IH)式高温クリーン過熱水蒸気処理装置を開発 過熱水蒸気は、加熱空気に比べて高速かつ均一な加熱・乾燥が可能である等の特異な性質を有することから、近年、新しい熱処理技術として注目を浴びている。 IH式高温クリーン過熱水蒸気処理装置を開発するとともに、それを用いて高温過熱水蒸気の利用技術 [セラミックス成形体の高速脱脂、CFRPからの繊維回収 等] を開発する。 (1) IH式高温クリーン過熱水蒸気処理装置を開発した。 (2) セラミックス成形体の高速脱脂が可能であるとともに、CFRPから炭素繊維を織物状態で回収可能であることを確認した。 図1. IH式高温クリーン過熱水蒸気処理装置の概念図 脱脂雰囲気 [炭素除去率] 過熱水蒸気 [96wt%] 大気 [99wt%] 焼結体 浸透探傷試験 き裂無し き裂有り 図2. セラミックス成形体の高速脱脂処理−焼結後の外観 図3. CFRPの過熱水蒸気処理による繊維回収と 樹脂再含浸試験結果(再含浸性良好) 過熱水蒸気処理条件の最適化 および処理効果の体系化 過熱水蒸気処理技術の適用範囲を拡大 参考文献 : 和田匡史, 河合和彦, 林一美, 北岡諭, 金属, vol. 83, 402-5 (2013). 謝辞 : 本研究は、経済産業省・戦略的基盤技術高度化支援事業、及び、「知の拠点あいち」重点研究プロジェクトの一環として実施したものである。