2017年度

JFCC研究成果集

科学技術イノベーションを推進する革新材料開発と先端解析技術

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R-17
2017

オリビン型リン酸化物の表面構造に関する理論計算


技術のポイント

オリビン型構造を持つLiイオン二次電池用正極材料LiFePO4の表面構造の安定性および電気特性を検討

基礎研究


背景
Liイオン二次電池用正極材料の充放電レートなどを向上するため、Liイオン脱離に関連する表面構造および拡散性の基礎的理解が必要である

目的
第一原理計算法を用いて、Liイオン電池用正極材料として検討されているオリビン型リン酸化物の表面構造・Li拡散経路を検討し、実験と比較する

成果
(1) オリビン型LiFePO4の表面安定性の順番:
 (010)面 >  (210)面 >  (110)面 >  (101)面 >  (001)面
(2) Fe原子のO配位数が少ない程、表面は不安定化
オリビン型構造を持つLiFePO4の表面構造を解明


手法: 密度汎関数理論(DFT)法に基づく第一原理計算(VASPコード)
LiFePO4の表面構造(断面)



期待される適用分野
Liイオン二次電池用正極材料の開発
高性能二次電池の開発

参考文献 M. S. Islam and C. A. J. Fisher, Chem. Soc. Rev. 43 (2014) 185.
S. Kobayashi et al., Nano Lett. 16 (2016) 5409.
謝辞 本研究は、NEDO「革新型蓄電池実用化促進基盤技術開発(RISING II) 」として実施したものである



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