2019年度

JFCC研究成果集

新時代の扉を開く革新的・材料開発/解析技術

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R-24
2019

ワイドバンドギャップ半導体中
転位の電子線励起下における挙動




課題
パワーデバイスの順方向劣化を引き起こす基底面転位の無害化および削減は重要な課題である。
デバイス動作下での転位挙動と性能劣化との相関を明らかにするために電子・正孔対供給下での転位挙動の把握が必要である。

解決手段
電子線励起によるデバイス動作モデル環境下での転位の挙動を把握する。
基底面転位を観察対象とし、観察実例の少ない非極性面側から、励起条件下における複数転位の挙動を観察する。

成果・新規性
4H-SiCの基底面転位は電子線の間接励起でも拡張する。
不動とされてきたC-core部分転位も、閾値を超えた電子-正孔対の供給によって可動化することを明らかにした。


C-core部分転位の電子線励起下の挙動 1)

C-core部分転位励起による積層欠陥幅の変化 1)



期待される市場・応用
次世代パワーデバイスの信頼性向上、設計指針の構築

発表文献
1)Y. Ishikawa et al., J. Appl. Phys., 123 (2018) 225101.

謝辞 本研究は、JSPS科研費(17K05049)にて実施されたものである。名古屋工業大学大型設備基盤センターの市川氏にCL測定をご協力いただいた。


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