2020年度

JFCC研究成果集

マテリアル革新力を支える新材料開発と先端解析技術

1研究成果 / 革新複合材料・機能材料

R-13

2020

対向拡散CVD法による分離膜特性および生産性の向上

課題

対向拡散CVD法はメソポーラス細孔内に膜を合成することにより、低欠陥化と高透過率化を可能にする。更なる分離コスト低減のため、トレードオフの関係にある透過率と選択性を両立することが望まれていた。

解決手段

・細孔内への原料ガスの供給促進および均一化
  →多孔質チューブ内を真空ポンプにて減圧
  →多孔質チューブ内外の差圧を流量制御バルブにて精密制御
  →より薄い膜厚で細孔を封孔

成果・優位性

・水素透過率と水素選択透過性を同時に向上

・膜面積のスケールアップに対応可能

・成膜プロセスの高い再現性

減圧式差圧制御型対向拡散CVD装置
ガス透過率の差圧依存性

期待される市場・応用

・ヘリウム、水素の分離精製

・化学プロセスにおける脱水素反応

・製鉄所副生ガスプロセス、石炭ガス複合化発電における水素分離

謝 辞:本研究は、NEDOグリーンサスティナブルケミカル基盤技術開発により実施されたものである。