4研究成果 / 高性能パワーデバイス
R-20
2020
次世代パワー半導体酸化ガリウムの結晶欠陥分類法開発
課題
・次世代パワー半導体β型Ga2O3は、対称性の低い単斜晶であるため、結晶中の欠陥の構造が複雑であり、その種類の識別が難しい。
・β型Ga2O3単結晶の高品質を実現するために、欠陥分類技術が必要である。
解決手段
・結晶欠陥を高精度かつ非破壊で分類するX線トポグラフィ法の確立
・基板全体の結晶欠陥を短時間で簡易に検出・分類するエッチング法の開発
(上記2手法は単独でも使用可能)
成果・優位性
・24種類の回折ベクトルを用いたX線トポグラフィ法を確立し、転位のバーガースベクトルの高精度な特定に成功
・欠陥を検出・分類する低温アルカリ性腐食液を開発
⇒大面積基板の欠陥を半日程度で評価可能
・実験方法: 放射光X線トポグラフィ(XRT)、KOH+NaOH溶融液によるエッチング処理
期待される市場・応用
・β型Ga2O3結晶の欠陥低減とGa2O3パワーデバイスの故障原因同定
発表文献
姚, 石川, 菅原, J. Appl. Phys., 126 (2019) 205106.
姚, 石川, 菅原, Phys. Status Solidi A, 217 (2020) 1900630.
姚, 菅原, 石川, Jpn. J. Appl. Phys. 59 (2020) 045502.
姚, 菅原, 石川, J. Appl. Phys., 127 (2020) 205110.
謝 辞:本研究の一部は、科研費、日本板硝子材料工学助成会助成金、永井科学技術財団奨励金、および高エネルギー加速器研究機構・放射光共同利用にて実施されたものである。