2020年度

JFCC研究成果集

マテリアル革新力を支える新材料開発と先端解析技術

4研究成果 / 高性能パワーデバイス

R-21

2020

GaN結晶加工時の模擬導入欠陥3次元構造と荷重の相関

課題

・パワーデバイス用ワイドバンドギャップ半導体ウエハの高品質化が課題である。

・高硬度・脆性材料であるワイドバンドギャップ半導体でも加工導入欠陥の少ないウエハ加工技術の開発が求められている。

解決手段

・加工モデル条件下での欠陥構造・欠陥導入メカニズムの評価

・砥粒押し込みのモデル実験としてのビッカース圧痕形成と多光子顕微鏡による周辺転位構造の観察

・荷重と周辺の転位構造との相関評価

成果・優位性

・<11-20>に平行な転位線に加え、花弁状の転位ループ、ピラミダル面上の転位の3構造があることを確認

・荷重範囲(0.02-1N)において上記構造を保持

・ビッカース圧痕サイズ(d1)に花弁状転位ループサイズ(d2)は比例

・実験方法:多光子顕微鏡による圧痕周囲の転位3次元構造観察(下図は荷重=1N)

a)ビッカース圧痕、b)- h)表面から1μmステップで内部方向へ観察

期待される市場・応用

・ワイドバンドギャップ半導体パワーデバイス用ウエハの高品質化

・材料内部の3次元欠陥構造の非破壊観察

謝 辞:本研究の一部は、知の拠点あいち重点研究プロジェクト、一部はJSPS科研費(17K05049、20K05176)にて実施されたものである。