1研究成果 / 革新環境材料
R-7
2022
炭化ケイ素系ガス分離膜の細孔径制御
アピールポイント
原料を変更せず、合成条件により細孔径を制御
【技術シーズ:差圧制御型対向拡散CVD法】
課題
・分離膜は分離対象、分離条件毎に細孔径分布制御の最適化が必要
・非酸化物用有機金属原料は種類が限定
・非酸化物は成膜時に体積膨張を伴わないため、封孔が困難
・小さなアモルファスネットワーク径による低温における低い水素透過率
解決手段
・多孔質支持基材内外に圧力計を設置
・基材内外に差圧を付与することで原料の供給を促進し、細孔を封孔
・反応ガスの供給および排気時にインターバルを設け、圧力変動をモニタリング
成果・優位性
・封孔状態をモニタリングできるので、成膜時間を目的に応じて最適化可能
・インターバル時間のコントロールにより、アモルファスネットワークの収縮度を制御可能
・細孔内を修飾し、基材表面への成膜を最小限にすることで、熱膨張係数差によるクラックの発生を抑制するとともに低温での透過率を向上
期待される市場・応用
・ヘリウム、水素の分離・濃縮
・化学プロセスにおける脱水素反応
謝 辞:本研究は、JSPS科研費(JP20K05205)の助成を受けて実施されたものである。