2022年度

JFCC研究成果集

新時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

3研究成果 / 先進微構造解析・処理技術

R-12

2022

SDGs9

電子直接検出器と機械学習を用いた​電磁場計測の高精度化

SDGs9

アピールポイント

電磁場分布の計測精度を大幅に向上
【技術シーズ:機械学習/電子線ホログラフィー】

課題

・材料内部の局所電磁場分布を計測する方法として電子線ホログラフィーが有力​

・電子線ホログラムのノイズが計測精度低下の原因​

解決手段

・​電子を直接検出できる高感度CMOSカメラ(電子直接検出器)を使用

・機械学習の一種であるスパースコーディングによりノイズ低減​​

・上記2つの技術により、計測精度を向上できるか検証​

成果・優位性

・電子直接検出器は従来のCCDカメラよりもSN比の高い画像を取得可能

・スパースコーディングは画像の特徴成分を機械学習により抽出するため、​従来の画像処理よりも効果的にノイズを低減可能

・実験方法: 機械学習、電子線ホログラフィー

(a)、(b)はそれぞれCCDカメラと電子直接検出器で半導体p-n接合を撮影した場合を想定した
シミュレーション電子線ホログラム。(a')、(b')はそれらのスパースコーディング結果

電子直接検出器と機械学習により計測精度が20倍向上

期待される市場・応用

・蓄電材料や半導体デバイスの電位分布の解析​

・磁性材料の磁場分布の解析

発表文献

S. Anada et al., Microscopy 71 (2022), 41–49.​​

謝 辞:本研究は、防衛装備庁が実施する安全保障技術研究推進制度JPJ004596の支援を受けたものである。