2022年度

JFCC研究成果集

新時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

3研究成果 / 先進微構造解析・処理技術

R-15

2022

SDGs9

卓上型走査電子顕微鏡を用いた​電子線誘起蒸着システムの構築

SDGs9

アピールポイント

安価な卓上型SEMによる任意の形状・サイズでの材料創製
【技術シーズ:電子線誘起蒸着法】

課題

・電子線誘起蒸着法は基板上にガスノズルから供給される原料(前駆体)となる揮発性有機金属化合物を電子線により堆積させる手法​

・汎用的に電子線誘起蒸着法を行える装置は少なく、酸化物などへの適用実績が極めて少ないのが現状で、潜在的な応用が見いだせていない。

解決手段

・汎用性の高い安価な卓上型SEMを用いることで様々な物質を任意の形状・サイズに堆積させることができる電子線誘起蒸着システムを構築

成果・新規性

・市販されている卓上型SEMにガスインジェクション機構を実装することで、自由度の高い電子線誘起蒸着法ができるシステムを構築

・電子線誘起蒸着法で初めて酸化ハフニウムの堆積に成功

・実験方法:走査電子顕微鏡 、電子線誘起蒸着法​

白い領域が酸化ハフニウム
→ 任意のサイズで堆積可能
STEM断面観察像とEELS組成分析結果

期待される市場・応用

・電子デバイス、酸化物エレクトロニクス 等

謝 辞:本研究は、JSPS科研費(JP19H02606)、住友財団、大倉和親記念財団、池谷科学技術振興財団の研究助成において実施されたものである。