2022年度

JFCC研究成果集

新時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

6試験評価技術 / 微構造解析

T-36

2022

SDGs

超高分解能走査電子顕微鏡(SEM)を用いた低加速観察・分析技術

SDGs

技術のポイント

低加速電圧でも高分解能な次世代SEM
従来の高加速度電圧では得られなかった微構造情報を提供

保有装置

インレンズショットキーPlus FE-SEM
JSM-7800F PRIME(日本電子製)

・電子銃 :インレンズショットキー Plus FE
・加速電圧:0.01~30 kV
・減速電圧:~5 kV
・低真空 :10~300 Pa
・長焦点観察モード
・搭載分析検出器:EDS(元素分析)、
         EBSD(結晶方位解析)

コールド FE-SEM SU8000
(日立製)

・電子銃 :コールド FE
・加速電圧:0.1~30 kV
・減速電圧:~2 kV
・搭載分析検出器:EDS(元素分析)

目的に合った「調製・装置・条件」にて観察・分析を実施

活用/成果例


インクの表面の低加速電圧SEM観察

顔料:数十nm程度の粒子
バインダー:顔料を覆う樹脂膜。数~数十nmの厚みで形成

最適加速電圧より高い:
インク最表面情報が埋没し、インク内の顔料を覆う数nmの厚みのバインダー観察が困難顔料が露出していると誤認識する危険あり

最適加速電圧:
試料内への電子線侵入深さを数nmに制限しインク内の顔料を覆うバインダーの表面観察に成功

適用分野

・試料極表面の異物・析出物の観察・解析

・非導電性材料の表面微細構造観察

・結晶粒径分布解析

・積層構造材料の断面観察および組成分布解析 等