2研究成果 / 次世代電池
R-17
2023
ランタン酸ハロゲン化物中のハロゲン化物イオン伝導機構
アピールポイント
新規ハロゲン化物イオン伝導体のイオン伝導機構の解析
【技術シーズ:網羅的点欠陥計算/移動エネルギー計算】
課題
・大きなイオン半径を持つハロゲン化物イオン伝導体に注目
・ランタン酸ハロゲン化物(LaOCl、LaOBr)は、熱や水に安定で、高い伝導度
・イオン伝導に関して、支配的な点欠陥種や原子レベルでのメカニズムは未解明
解決手段
・LaOClおよびLaOBr中の点欠陥形成エネルギーの第一原理計算
・ハロゲン化物イオン伝導の移動エネルギー算出により伝導機構を決定
・伝導機構の実験的検証
成果・新規性
・Laサイト置換M(M=Mg、Ca、Sr、Zn)とハロゲン空孔が支配的な点欠陥種であることを解明
・最近接ハロゲンサイト間の空孔機構により、Cl・Br共に0.5 eV程度の移動エネルギーで伝導
・実験方法:平面波基底PAW法(VASPコード)、Nudged Elastic Band法、中性子回折
期待される市場・応用
・ハロゲン化物イオンを活用した新奇固体電池
・塩素濃度センサーやハロゲン濃縮器
発表文献
K. Shitara, A. Kuwabara, K. Hibino, K. Fujii, M. Yashima, J.R. Hester, M. Umeda, N. Nunotani, N. Imanaka,Dalt. Trans. (2020) 151–156.
謝 辞:本研究は、JSPS科研費(JP16H06440)で実施されたものである。