3研究成果 / パワーデバイス
R-19
2023
モデルスクラッチによるGaNウエハ加工変質層厚の非破壊検査法開発
アピールポイント
スクラッチ形状から加工変質層厚の推定
【技術シーズ:多光子励起顕微鏡、欠陥構造解析】
課題
・パワーデバイス用ワイドバンドギャップ半導体ウエハの高品質化が課題
・高硬度・脆性材料であるワイドバンドギャップ半導体でも加工導入欠陥の少ないウエハ加工技術の開発が必要
解決手段
・加工モデル条件下での欠陥構造・欠陥導入メカニズムの評価
・スクラッチモデル実験としてGaNウエハ上で圧子を定荷重で走査し、スクラッチ痕と周辺転位構造を観察
・スクラッチ幅(Ws)と転位パタンサイズ(Wda、Wdm、Dp)との相関評価
成果・新規性
・スクラッチで生じた転位パタンの面内広がりと伸展深さは、スクラッチ幅に比例
・スクラッチで生じた転位パタンの面内広がりと伸展深さのスクラッチ幅に対する比例定数にはスクラッチ方向に依存
・実験方法:多光子励起顕微鏡、FIB、STEM
期待される市場・応用
・ワイドバンドギャップ半導体パワーデバイス用ウエハの高品質化
・加工変質層のない高硬度・脆性の単結晶材料加工の確立
発表文献
Y. Ishikawa et al., J. Phys. D: Appl. Phys. 55, 485304 (2022)
謝 辞:本研究の一部は、知の拠点あいち重点研究プロジェクト、一部はJSPS科研費(20K05176)にて実施されたものである。