3研究成果 / パワーデバイス
R-20
2023
GaN結晶の光学特性に影響を及ぼす転位の構造評価
アピールポイント
デバイス特性に悪影響を及ぼす転位の構造的特徴の解明
【技術シーズ:明視野・暗視野法/大角度収束電子線回折法】
課題
・GaNデバイス応用には高品質・大面積化が必須であり、欠陥低減が必要
・GaN結晶内には、その構造に由来する多種多様な転位が形成
・デバイス特性に悪影響を及ぼす転位を特定したプロセス制御指針が必要
解決手段
・カソードルミネッセンス(CL)による発光特性評価
・化学エッチングによるエッチピット分類およびCL発光箇所との位置相関
・透過電子顕微鏡(TEM)を用いた転位種ごとの構造解析と発光特性との対応
成果・優位性
・TEM法は、個々の転位種を対象に詳細な構造解析を行うことが可能
・化学エッチング、CL、集束イオンビーム法と連携して、手法を高度化
・転位種ごとの非発光再結合挙動と転位構造とを対応づけてその要因を明確化
→ 転位の形成起源を推定することによりプロセス制御指針をフィードバック
・実験方法:明視野・暗視野法、大角度収束電子線回折法、化学エッチング、CL
期待される市場・応用
・GaNウェハの結晶品質向上(結晶成長要因、基板加工要因などの解明)
・GaNデバイスの不良(故障)解析
・様々なパワー半導体材料の欠陥評価(SiC、AlN、Diamond、Ga2O3など)
発表文献
Y. Yao, Y. Sugawara et al., CrystEngComm22 (2020) 8299-8312.
謝 辞:本研究は、知の拠点あいち重点研究プロジェクトの支援によって実施されたものである。