4研究成果 / バイオ
R-23
2023
擬似体液を用いたアパタイト形成能評価に関する国際規格の改定
アピールポイント
日本発の国際規格(ISO23317)の改定による国際貢献
【技術シーズ:擬似体液(SBF)試験法】
課題
・ISO23317:2014は、擬似体液(SBF)を用いた骨結合性材料のアパタイト形成能評価に関する規格
→ 2019年に5年後の見直しが開始
・複数の国が、SBF使用方法の明確化を指摘
解決手段
・Project group(橋本PL、大矢根Co-PL、参加国:日本を含め、4ヶ国)で7回のWeb会議を実施
・内容をSBFの調製方法とそれを用いた骨結合材料の初期スクリーニングのための試験方法に大幅改定
・限界・課題の明確化
→ アパタイト形成能:SBF 試験 ≠ in vivo 動物実験
成果・優位性
・国際規格(ISO)は下記プロセスを経て発行(改定版は2022年11月にCDステージ決定)
NWIP(新作業項目提案)→ WD(作業原案)→ CD(委員会原案) → DIS(国際規格案)→ FDIS(最終国際規格案)→ IS(国際規格)2024年9月予定
・試験片の表面仕上げは、インプラント表面と同一
・擬似体液中での試験片の浸漬方法に関して、試料の密度や形状の違いに応じた4通りの方法を制定
浸漬7日後の試料の表面(評価面)にXRDおよびSEM(9ヶ所以上で確認)にてアパタイト形成が認められる。
→ in vivo動物実験でもアパタイト形成能を示す可能性の高い材料として判定する基準
期待される市場・応用
・骨結合材料の初期スクリーニングとして利用し、細胞や動物実験に進むべきかの判断材料