2024年度

JFCC研究成果集

グリーンイノベーションを推進する次世代マテリアル開発と解析技術

3研究成果 / 環境材料

R-12

2024

SDGs13

天然ガス田におけるヘリウムの膜分離回収シミュレーション

SDGs13

アピールポイント

分離条件に必要な膜特性、膜面積を予測
【技術シーズ:純ガスデータによる二成分プラグフロー】

課題

・天然ガスの分離は深冷分離、膜分離、吸着分離、化学吸収等により、行われているが、生産ガスの組成、生産量、圧力、温度等はガス田毎に異なる。​

・膜分離はガス田の生産圧を有効利用することで省エネルギー化が可能であるが、高差圧領域における分離データは報告例がない。

解決手段

・耐圧性を有するセラミック膜により、ガス田の生産圧を有効利用​

・ガス田データを用いた膜シミュレーションにより膜分離プロセスを最適化

成果・新規性

・供給圧に対して膜面積を可変することでヘリウム分離回収効率を最適化

・ヘリウム透過率、ヘリウム/ベースガス透過率比からヘリウム回収率、回収ガスのヘリウム濃度を計算し、一段分離に必要な膜特性を推測

供給圧、膜面積がHe回収率、
回収ガスHe濃度に与える影響
膜のHe透過率及びHe/ベースガス透過率比が
He回収率、回収ガスHe濃度へ及ぼす影響
(供給圧10MPa、膜面積適正)

期待される市場・応用

・天然ガス田における坑井元分離

謝 辞:本研究は、NEDO委託業務「不燃性ガス田における高効率ヘリウム膜分離回収技術の開発」で実施されたものである。膜分離シミュレーションは、中尾真一先生並びにRITE産業化戦略協議会 膜反応プロセス作業部会の成果を活用した。