2011年度

JFCC研究成果集

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2011-2

電子線ホログラフィーによる全固体Li電池内部のその場電位計測


技術のポイント

全固体Li電池をTEM内で動作させ、正極ー固体電解質ー負極全域でイオンによる電位変化の観察に成功

基礎研究


背景
現在のLi電池は、安全性や信頼性、寿命等の面で課題があり、課題解決に向けて電池内部のLiイオンの動きを解明することが望まれている。

目的
電子線ホログラフィーを 用いてイオンによる電位分布を検出し、界面近傍で起こる電池反応をその場観察する。

成果
(1) 全固体Li電池をTEM内で動作させ、正極ー固体電解質ー負極全域での電位分布観察に成功した。
(2) 界面でのイオンの滞留範囲、その場形成負極の厚さ等がわかった。
イオンの動きが可視化でき、電池反応の直接解析が可能となった。


図(a) 全固体Li電池の模式図
図(b) 正極ー固体電解質ー負極のTEM像
図(c) サイクリックボルタモグラム(40 mV/min)
図(d) 充放電中に観察された電位プロファイル



今後の展開
さまざまな電池の直接観察を行い、
劣化機構などの原因を明らかにする
次世代Liイオン電池の開発へ寄与

謝辞 本研究は、中部電力(株)からの委託研究(H19-H21)として実施したものである。



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