2011年度

JFCC研究成果集

燃料電池・環境調和材料 研究開発トップへ この分野の一覧へ 2011年度の一覧へ

2011-1

燃料極/電解質界面反応の積極利用による高性能SOFC開発


技術のポイント

鉄系ペロブスカイト酸化物によるランタンガレート系SOFCの燃料極/電解質界面の制御と高性能化

基礎研究


背景
ランタンガレート系SOFCにおいて、JFCCではスピネル界面導入層を用いて界面反応の積極利用による発電特性向上を行っているが、界面剥離が問題である。

目的
単セル発電特性向上と界面剥離耐性向上の両立を目指したランタンガレート系SOFC開発を行う。

成果
(1) 界面導入層として鉄系ペロブスカイト酸化物を用いると、発電特性の向上効果が認められ(図2)、界面剥離が抑制された。
(2) 界面近傍で、2 μmの幅のSF相が形成されていることが界面剥離耐性向上に寄与(図3)。


・手法: SrFeO3-x(SF)および(Co0.7Mg0.3)Fe2O4 (CMF)界面導入層を電解質(La0.9Sr0.1Ga0.8Mg0.2O3-x:LSGM)上に予め構築 した後、燃料極(NiO-Ce0.8Sm0.2O2-x: NiO-SDC)を構築

図1. 界面導入層を用いたセルの
電極構築熱処理による界面反応の模式図
図2. 単セル発電特性に及ぼす界面導入層の効果
図3. 単セル発電特性と界面剥離との関係



今後の展開
鉄系ペロブスカイト酸化物組成の最適化
高性能・高信頼性
ランタンガレート系SOFCの開発

参考文献 K. Kawahara et al., ECS Trans., 35, 527-532 (2011).
特願2011-007301 「固体酸化物形燃料電池及びその製造方法」



研究成果トップに戻る この分野の一覧に戻る 2011年度の一覧に戻る