2011年度

JFCC研究成果集

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2011-2

予備酸化による金属表面の高機能化


技術のポイント

酸素分圧を制御した環境下において金属を予備酸化し、金属表面に優れた耐食性や生体活性能を発現

応用研究


背景
優れた耐食性や生体活性能を発現させるための、金属表面の最適な予備酸化処理技術は確立されていない。

目的
雰囲気中の酸素分圧を厳密に制御することにより、化学組成、微細組織等を制御した酸化膜を形成する。

成果
(1) 市販のArやN2中に極微量含まれるO2やH2Oを、酸素ポンプを使用して系外に排出することにより、大気圧下において炉内雰囲気中の酸素分圧を広範囲かつ厳密に制御することが可能。
(2) 処理時の酸素分圧に強く依存する酸化膜の結晶相や化学組成を、予め熱力学平衡計算等により予測することにより、酸化膜の機能を制御することが可能。





今後の展開
○耐酸化性・耐溶損性の向上
○生体活性・耐摩耗性の向上
耐熱合金、Al鋳造用治工具、
人工股関節部材の開発等に寄与

参考文献 S. Kitaoka et al., Corrosion Science, 52,429(2010).
謝辞 本研究の一部は、文部科学省科学研究費補助金特定領域研究 「機能元素のナノ材料科学(領域番号474)」、名古屋市補助事業「Ti系金属の表面改質技術の開発」 の一環として行われたものである。



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