2012年度

JFCC研究成果集

未来開拓研究による環境・エネルギーへの挑戦

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2012-5

工具材料に適したチタン炭窒化物の物性と粉末合成技術


技術のポイント

工具性能を支配する硬質相の物性を明らかにするとともに最適な粉末合成方法を確立

応用研究


背景
切削工具や耐摩耗工具などの超硬合金で使用されているタングステンは希少金属であり、需給逼迫が懸念されるため、代替材料の開発が必要となる。

目的
サーメットの硬質相であるチタン炭窒化物の物性を系統的に評価し、サーメット材料設計に役立てるとともに、粒径制御された炭窒化物固溶体粉末の合成方法を確立する。

成果
(Ti1-xMex)(C1-yNy)(Me:Mo,W)焼結体を製作し(x=0〜0.3、y=0〜1)、弾性率、熱膨張係数、熱伝導率などの組成依存性を明らかにした。
炭素熱還元法により、粒径がそろった(Ti,Mo)(C,N)固溶体粉末の合成手法を確立した。


・実験条件:炭素熱還元法
・評価特性:弾性率、熱膨張係数、熱伝導率

2200℃ホットプレス焼結体作製
→ 熱物性、弾性率評価

粒径を制御した(Ti,Mo)(C,N)粉末の
合成方法を確立
応用(サーメット)
(Ti,Mo)(C,N)-Niの硬質相粒径分布



今後の展開
均粒炭窒化物粉末の更なる微粒化、更なる粗粒化
・工具性能の向上
・新たな活用方法の展開

謝辞 本研究は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「希少金属代替材料開発プロジェクト」の委託研究の結果得られたものです。



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