2014年度

JFCC研究成果集

技術革新を支える新材料開発と先端解析技術

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2014-5

固体電解質LLTO中90°ドメインのLi伝導への影響


技術のポイント

理論計算により、固体電解質LLTOのLi伝導が90°ドメインにより支配されていることを明らかにした

基礎研究


背景
(La,Li)TiO3(LLTO)はLiイオン伝導度の高い酸化物系固体電解質であり、全固体Liイオン二次電池の固体電解質として盛んに研究されている。

目的
LLTOのLi伝導を支配している要因を第一原理計算と原子分解能Cs補正STEM微細構造解析の連携により明らかにする。

成果
(1) LLTO結晶粒中には90°ドメイン構造が大量に存在する
(2) ドメインのないLLTO中ではLi伝導エネルギー障壁は非常に低い
(3) 実材料LLTO中のLi伝導は90°ドメインが律速している可能性を示唆
LLTOのLi伝導支配要因を、世界で初めて明らかにした


・手法:手法:HAADF-STEM法、第一原理PAW法
図1. LLTO中の90°ドメインの
原子分解能HAADF-STEM像
図2. 90°ドメインでのLi伝導ポテンシャル
a) La空孔がない場合、b) La空孔がある場合



期待される適応分野
? 自動車用Liイオン二次電池の開発
? 全固体Liイオン二次電池の開発

参考文献 Gao et al., J. Mater. Chem. A , 2 (2014), 843-852.
謝辞 本研究は、トヨタ自動車との共同研究として実施したものである。



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