2014年度

JFCC研究成果集

技術革新を支える新材料開発と先端解析技術

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2014-1

LED用サファイア基板精密研磨のための電界CMP用複合砥粒開発


技術のポイント

サファイア研摩特性に優れ、外部印加電界応答性に優れた材料の複合化砥粒を開発した

基礎研究


背景
LED用サファイア基板は、高品位な窒化ガリウム(GaN)をエピタキシャル 成長させるため、原子レベルの平坦性が求められている。化学的に安定で、かつ、硬脆材料であるサファイアの精密研磨には長時間を有しているのが現状である。

目的
化学機械研磨(CMP)中に電界を印加する新しい精密研磨技術(電界CMP)に特化したサファイア研磨用砥粒の開発。

成果
(1) 球状のSrTiO3粒子を噴霧熱分解法で合成
(2) ゾルゲル法によって球状SrTiO3粒子にSiO2を被覆し、市販コロイダルシリカスラリーと比較して高い研磨性能と高い外部印加電界応答性を両立
サファイアの電界CMPに特化した複合砥粒を開発


・手法:噴霧熱分解法とゾルゲル法を用いた複合砥粒合成
・評価: 2inchΦのサファイア基板を用いたCMP
CMP中に外部交流電界を印可し、電界印加効果を評価

図1. SrTiO3砥粒とSiO2砥粒および複合砥粒によるサファイア研磨速度
図2. 開発砥粒および市販砥粒を用いた
サファイア研磨速度に及ぼす外部電界印加効果



期待される適応分野
? サファイア基板のCMP
? 複合化砥粒とCMPへの外場利用による硬脆材料の精密研磨

参考文献 特願2014-54845 「研磨材および研磨方法」
謝辞 本研究は、経済産業省 東北経済産業局の委託事業「平成23〜25年度戦略的基盤技術高度化支援事業(グリーンイノベーションを加速するLED向けサファイア基板の革新的高効率加工システムの開発)」の一環として実施したものである。



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