2014年度

JFCC研究成果集

技術革新を支える新材料開発と先端解析技術

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2014-6

エアロゾルデポジション法によるアルミナ膜の集合組織形成


技術のポイント

エアロゾルデポジション法により、基板面に対し底面配向したアルミナ膜の形成が可能

基礎研究


背景
表面エネルギーの小さい面が優先配向したアルミナ膜は、化学的安定性に優れた保護膜など耐環境性を必要とする分野への適用が期待される。

目的
エアロゾルデポジション(AD)法により形成したアルミナ膜の結晶方位を解析すると共に、結晶方位分布に及ぼす製膜後の熱処理の影響について検討する。

成果
(1) 様々な基板上にAD成膜したアルミナ膜の集合組織・結晶方位分布を解析した(XRD)。その結果、膜の結晶方位分布が基板面に対して底面配向する傾向が認められた。
(2) 成膜後熱処理時の温度と時間の増加により、上記の底面配向組織がさらに発達することが明らかとなった(EBSD, XRD)。


AD法の特徴
・室温環境下での製膜
・緻密質膜形成
図1. AD装置の概略図
図2. EBSDによる結晶方位測定例



期待される適応分野
? 耐食膜
? 切削工具用コーティング

参考文献 ・秋山滉太, 大木洋輔, 長谷川誠, 田中誠, 北岡諭, 香川豊, 日本金属学会春期講演大会 (2014).
・特願2013-161822
謝辞 本研究は、科学技術振興機構の 「JST-ALCA(先端的低炭素化技術開発事業)」の一部として実施したものである。



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