R-6 2018 環境電子顕微鏡による亜鉛の析出・溶解反応のオペランド観察 リチウム電池に代わる次世代蓄電池の候補のひとつである亜鉛空気電池の実用化が期待されている。しかしながら亜鉛極におけるデンドライト形成などによる性能劣化などの課題も多く残されており、劣化メカニズムの解明が急務である 環境電子顕微鏡技術を応用した液中電気化学ホルダーによって、充放電時の電極界面における種々反応、特にデンドライトの形成とその溶出過程を動的かつ直接的に解析を行う ・ 電圧・電流変化に伴う白金電極界面における亜鉛の析出・溶出反応の動的観察に成功、電圧印加によるデンドライトの形成を確認した ・ 液中電気化学セルを利用したことで、急激な電流変化によって電極界面から溶出が進行、デンドライト(亜鉛)が溶け残る現象を確認した 低電流時( 0.40 A/cm2 )は白金電極の周囲に亜鉛が層状に成長し、中電流時( 0.60 A/cm2)ではデンドライトが成長した。 300 mV/sでのCV測定では赤丸領域において右図のように電極界面のみの溶出が見られた。 ・固液界面での電気化学反応の可視化 ・湿潤環境における金属材料の劣化解析 ・液中反応のメカニズム探索 ・触媒反応の可視化 川場ッ忠寛、第58回電池討論会(11/14-16, 2017, 福岡)、1H27 佐々木祐生、日本顕微鏡学会第74回学術講演会(5/28-31, 2018, 久留米)、P-M42 謝辞 : 本研究は、NEDO「革新型蓄電池実用化促進基盤技術開発(RISING2)」として実施したものである