R-20
2018 |
|
電気的特性の大きく異なる酸化物の積層化による物質移動制御 |
|
|
高温燃焼環境下において優れた環境遮蔽性と熱機械的特性を併せ持つ保護膜にするには、各層毎に機能を分担した多相積層構造が有効
⇒ 保護膜性能に及ぼす“電気的特性の異なる”酸化物の積層化の影響は不明 |
|
|
酸化物焼結体から切りだしたモデル保護膜に対して、酸素トレーサー(18O2) を用いた高温酸素透過試験を実施し、高温酸素濃度勾配(dμO)下における膜中の輸率を計測
⇒ 膜の電子的輸率(te’)とdμOの関係を把握 |
|
|
高温dμO下において異なる電気的特性を有するアルミナとムライトの積層化により、“膜全体の酸素遮蔽性と構造安定性の制御”が可能 |
⇒ |
アルミナ単膜のte’はdμOの増加に伴い上昇し、ある値以上で一定となるが、ムライト単膜のte’は非常に小さく、しかもdμOに依存せず一定 |
⇒ |
高酸素分圧(PO2(hi))側にte’の大きなアルミナを配置すると、酸素遮蔽性と構造安定性が向上し、te’の小さなムライトを配置すると両機能が共に低下 |
|
|
|
アルミナ単膜とムライト単膜の電子的輸率に
及ぼす酸素濃度勾配の影響
(酸素透過試験:1600℃、PO2(hi)=104Pa) |
|
|
アルミナ/ムライト積層体の酸素透過率に及ぼす
酸素濃度勾配の影響(積層体の粒界密度比:
A/M=3、酸素透過試験:1550℃、PO2(hi)=105Pa) |
|
|
S. Kitaoka et al., J. Am. Ceram. Soc., 100 (2017) 3217-3226.
T. Matsudaira et al., Acta Materialia, 151 (2018) 21-30. |
|
謝辞 |
: |
本研究の一部は、JST-ALCA、JSPS科研費新学術領域研究「ナノ構造情報」(JP25106008)、並びに、文部科学省委託事業東京大学ナノテクノロジープラットフォームの支援を受けて実施したものである |
|
|
|