6研究成果 / 画期的微構造解析・処理技術
R-28
2020
AI画像処理による電子線ホログラフィー電位計測
課題
電子線ホログラフィーは材料内部の電位分布をナノメートルスケールで計測可能な透過電子顕微鏡法として注目されてきた。しかし、生体材料など電子線に弱い材料を計測する場合、十分な露光ができないため、電子線ホログラムに多量のノイズが含まれることが計測精度低下の原因となっていた。
解決手段
電子線ホログラムのノイズ低減法として、AI技術(機械学習)に基づく画像処理であるスパースコーディングを採用する。
成果・優位性
・電子線ホログラムのノイズをスパースコーディングにより効果的に低減することで電位計測精度が向上
・本ノイズ低減法は、一般的なノイズ低減法とは異なり、画像の特徴成分を機械学習により抽出する点に優位性がある。
・実験方法: 電子線ホログラフィー、スパースコーディング
ノイズ除去前の精度:(a) 0.1 V、(b) 0.5 V
ノイズ除去後の精度:(c) 0.01 V、(d) 0.1 V
期待される市場・応用
・高性能半導体デバイスの研究開発および不良品解析
・生体材料の組織および機能の解析
発表文献
S. Anada et al., Microscopy 68 (2019) 159–166.
S. Anada et al., Micros. Microanal. 26 (2020) 429-438.
謝 辞:本研究の一部は、文部科学省 先端研究基盤共用促進事業(共用プラットフォーム形成支援プログラム)として実施されたものである。
プレゼンテーション動画
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