1研究成果 / 革新複合材料・機能材料
R-10
2020
ベータ型ゼオライト結晶粒子の自己相似構造発現の由来解明
課題
・ベータ型ゼオライトはディーゼル内燃機関などの排ガス処理に利用される。
・構造規定剤(SDA)を用いない合成方法の発見によって、ベータ型ゼオライトの耐環境性能を大幅に向上させることが報告されたがその原因は不明であった。
解決手段
・電子顕微鏡法を用いて、SDA-free条件で作製されたゼオライト結晶の微細構造解析を行い、特性向上因子を解明する。
・特性向上をもたらした微構造因子の発現由来を解明するために、結晶成長機構を解明する。
成果・優位性
・SDA-freeの結晶合成では、化学平衡状態を保ちながらエピタキシャル成長し、その結果構造欠陥が少なく耐環境性が向上したことを明らかにした。
・エピタキシャル結晶成長機構に基づいて二次元核の構造モデルを仮定し、コッセル機構によって自己相似構造の発現由来が説明できた。
期待される市場・応用
・内燃機関の排ガス処理触媒
・化学製品の膜分離
発表文献
Y. Sasaki et al., Zeolite, 34, 50-56 (2017)
Y. Sasaki et al., Micropor. Mesopor. Mater., 225, 210-215 (2016)
謝 辞:本研究は、科学技術振興機構(CREST:JPMJCR1324)の支援によって実施されたものである。
プレゼンテーション動画
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