1研究成果 / 革新環境材料
R-6
2022
表面プラズモンによる赤外輻射コントロール
アピールポイント
赤外屈折率を増大した新規な薄膜により輻射ピークを制御
【技術シーズ:光学設計/薄膜の組織制御/ナノ組織観察】
課題
・高温表面からの赤外輻射スペクトル分布を自由に制御し熱マネジメントに展開
・輻射ピークの発現には赤外域に高い屈折率nと低い消衰係数kをもつ膜が必要
解決手段
・赤外屈折率nを高めるべく、金属ナノ粒子の表面プラズモンを発現・活用
・表面プラズモンの発現に最適な「マトリックス+ナノ粒子分散」組織を探究
成果・新規性
・マトリックス:赤外屈折率の高い「半導体β-FeSi2」
金属ナノ粒子:Siと反応せず、導電性の高い「Ag」を選択
→ β-FeSi2層とAg層の多層成膜+熱処理によりAgナノ粒子の分散形態制御
・赤外屈折率 n=6.7 を達成しつつ、低い消衰係数 k を保持
・Agナノ粒子分散β-FeSi2膜による積層膜で輻射ピークを設計・実証
・実験方法: スパッタリング成膜、赤外分光エリプソメータ、断面ミリング+SEM観察
期待される市場・応用
・赤外炉などで加熱対象物の吸収帯に輻射ピークを整合させて「省エネ」加熱
・排熱源からの輻射を太陽電池などの吸収波長帯に整合させて「創エネ」変換
謝 辞:本研究は、防衛装備庁が実施する安全保障技術研究推進制度JPJ004596の支援を受けたものである。
プレゼンテーション動画
R-4 / R-6 / R-9 / R-17 / R-21 / R-26
動画の引用・無断転載・無断使用を固く禁じます。