4研究成果 / 次世代エネルギーデバイス
R-26
2022
半導体結晶における点欠陥濃度の理論解析手法開発
アピールポイント
ドーパントの活性化率を解析するプログラムを開発
【技術シーズ:点欠陥濃度の系統的解析】
課題
・半導体において、キャリア(電子・ホール)制御のためにドーパントが添加されるが、その有効性を明らかにするためには多数の実験が必要
・理論的な解析により、キャリア生成挙動を解明・予測することが望まれるが、これまでの手法ではドーパント濃度依存性の解析を行うことが困難
解決手段
・任意のドーパント濃度に対して、電気的・熱的平衡条件を満たす点欠陥およびキャリアの濃度を求める計算スキームを確立し、プログラムを開発
成果・新規性
・Li、Na、Agをドープしたp型熱電材料Mg2Siに対して本解析手法を適用し、格子間欠陥が原因となり、ドーパント活性化率が抑えられることを系統的に解明
→ 本開発手法は結晶中の点欠陥挙動の解明に汎く利用可能
・計算方法:第一原理計算、pydecsプログラム [https://gitlab.com/tkog/pydecs]
期待される市場・応用
・半導体/パワーデバイス/イオン伝導デバイス材料におけるドーパント設計
・耐熱/耐環境性材料における不純物効果の理論解析
発表文献
T. Ogawa, A. Taguchi, A. Kuwabara, npj Comput. Mater., 8, 79 (2022).
謝 辞:本研究の一部は、JSPS科研費新学術領域「機能コアの材料科学」(19H05792)等の支援を受けて実施されたものである。
プレゼンテーション動画
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