2023年度

JFCC研究成果集

GX時代のマテリアル戦略を支える新材料開発と先端解析技術

1研究成果 / 脱炭素

R-1

2023

SDGs7

カーボンナノチューブ自立膜のガス透過特性

SDGs7

アピールポイント

高透過性を有する垂直配向ストレートチャンネル膜を合成
【技術シーズ:SiC表面分解法】

課題

・メソポーラス膜の多くは三次元網目構造であり、ガスや液体の透過抵抗が高い​

・膜厚と透過速度が反比例

・細孔径分布がブロードであり、細孔構造の安定性が不十分

解決手段

・出発原料を炭化ケイ素とすることで、カーボンナノチューブ垂直配向性を確保​

・炭化ケイ素薄板を真空中で加熱処理することにより、Siを完全に昇華分解​

・カーボンナノチューブ両端のキャップ除去により、透過性を付与

成果・新規性

・ストレートチャンネル構造を有する垂直配向メソポーラス膜を合成

・クヌッセン拡散支配(透過率は分子量の-0.5乗に比例)、水素選択透過性有

・極めて小さな差圧で液体及びガスが透過

・メソポーラス膜であるγ-アルミナ/α-アルミナ多孔質支持基材の数百倍高いガス透過性能

CNT自立膜の合成法
CNT自立膜のTEM像
CNT自立膜のガス透過特性

期待される市場・応用

・水処理膜

・ガス分離膜のメソポーラス中間層

・触媒担体

発表文献

T. Nagano et al., Jpn. J. Appl. Phys., 42, Part 1, No.4A, pp.1717-1721 (2003).
T. Nagano et al., Jpn. J. Appl. Phys., 42, Part 2, No.5A, pp.L482-L484 (2003).​

プレゼンテーション動画

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