2013年度

JFCC研究成果集

未来開拓研究による環境・エネルギーへの挑戦

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2013-9

アルミナ粒界における欠陥生成の第一原理計算による検討


技術のポイント

アルミナ粒界での空孔の生成しやすさを検討するため、原子レベルの理論計算を実施

基礎研究


背景
アルミナ酸化膜は耐熱合金の耐酸化性を高める機能をもつ。特に粒界における空孔欠陥を介した原子移動が重要な役割を果たすと考えられる。

目的
Al2O3Σ31粒界における空孔形成エネルギーの理論計算を行い、空孔の生成しやすさについて検討する。

成果
(1) アルミナ粒界中において空孔ができやすい領域が存在する。
(2) 粒界における空孔形成エネルギーはバルクに比べて低い。
アルミナ粒界における空孔のできやすさについて原子レベルの理解


・手法: 第一原理計算(VASPコード)
・評価: ΔE=(粒界のある原子サイトでの形成エネルギー)−(バルク内での形成エネルギー)
ΔEは粒界における空孔のできやすさ(バルク部分との比較)

図1. Al2O3Σ31粒界の原子構造 図2. 酸素空孔の局所構造



今後の展開
粒界偏析元素が空孔の形成や拡散に
及ぼすメカニズムを検討する
耐酸化膜の開発などに寄与

謝辞 本研究はJST-ALCA(先端的低炭素化技術開発事業)の一部として実施したものである。



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