2018年度

JFCC研究成果集

未来社会を創出する革新材料開発と先端解析技術

研究成果/パワーデバイス 研究開発トップへ 2018年度の一覧へ

R-12
2018

4H-SiC(1120)エピタキシャル膜中の
基底面転位の拡張挙動の観察




課題
4H-SiCデバイス中の基底面転位は電子・正孔の再結合により拡張して積層欠陥を形成する。順方向電圧劣化の原因であるため、その無害化・削減は重要な課題である
基底面転位の無害化・削減には拡張メカニズムの解明が必須である

解決手段
従来とは異なる非極性面側から基底面転位を励起し、その拡張挙動を把握・解析することで拡張メカニズムを解明する
得られた知見をデバイス設計へフィードバックする

成果・新規性
(1) (1120)A面における転位の拡張挙動をCLで初めてその場観察した
(2) 積層欠陥よりSi-core部分転位を励起した方が拡張が速いことを見出した


従来観察法
積層欠陥と部分転位を
同時励起
本観察法
積層欠陥と部分転位を
選択的に励起
観察配置

(1120)A面における転位の拡張例

転位拡張量の電子線照射位置依存性(μm)




期待される市場・応用
次世代パワーデバイスの信頼性向上、設計指針の構築に応用される

発表文献
M. Sudo, Y. Ishikawa, et al., Mat. Sci. Forum (2018) accepted.
Y. Ishikawa, et al., J. Appl. Phys. (2018) accepted.

謝辞 本研究は、JSPS科研費17K05049の助成を受けて実施した。名古屋工業大学大型設備基盤センターの市川氏にCL測定をご協力いただいた


研究開発トップに戻る 2018年度の一覧に戻る