2024年度

JFCC研究成果集

グリーンイノベーションを推進する次世代マテリアル開発と解析技術

6研究成果 / 先進微構造解析

R-23

2024

SDGs9

プラズマFIBを用いた大領域3次元構築

SDGs9

アピールポイント

従来のGa-FIBの200倍以上の領域の3次元構築
【技術シーズ:大領域高精細3次元構築】

課題

・従来のGa-FIBでは3次元構築領域が50 μm角程度であり小さかった。

・これはGa-FIBの装置由来の制限であり、解決法がなかった。

解決手段

・大電流での加工が可能なプラズマFIBを用いて3次元解析を実施

成果・優位性

・従来のGa-FIBで得られる3次元構築領域と比較しておよそ260倍の大領域の3次元構築を200 nmの解像度で実証

・従来のGa-FIB法ではLiイオン電池正極の活物質粒子が220粒子検出できるが、プラズマFIB法では50,000粒子の検出を確認

・実験方法:プラズマFIB-SEM(ThermoFisher Scientific Helios Hydra CX)

(a) プラズマFIB法で得られた3次元粒子解析結果
(b) Ga-FIB法を想定した3次元構築領域
(c) (a)の結果から抽出した粒径分布(50,000粒子)
(d) (b)の領域から抽出した粒径分布(220粒子)

期待される市場・応用

・電池材料、焼結体、粉末材料、電子デバイスなど

発表文献

Ryuji Yoshida et al., Microscopy (2024) https://doi.org/10.1093/jmicro/dfae003​

謝 辞:本研究は、NEDO「次世代ファインセラミックス製造プロセスの基盤構築・応用開発」(JPNP22005)の一環として実施されたものである。