2024年度

JFCC研究成果集

グリーンイノベーションを推進する次世代マテリアル開発と解析技術

6研究成果 / 先進微構造解析

R-26

2024

SDGs9

金ナノ粒子の表面拡散のHRTEMその場観察

SDGs9

アピールポイント

従来にない高速連続動画撮影に成功
【技術シーズ:HRTEM/電子直接検出器/機械学習】

課題

・触媒や医療分野等で用いられる金ナノ粒子は過酷環境下で機能・性能が劣化

・劣化過程を高分解能透過電子顕微鏡(HRTEM)により高速にその場観察することが重要

・高速HRTEMでは量子ノイズが重大な課題

解決手段

・金ナノ粒子の劣化過程を高分解能透過電子顕微鏡(HRTEM)法により観察​

・電子直接検出器を用いて高速時系列HRTEMデータを取得

・機械学習を用いて高速HRTEMデータに含まれる量子ノイズを低減

成果・優位性

・チタン酸ストロンチウム基板上に担持した金ナノ粒子の形状変化をその場観察することに成功

・形状変化に伴う表面拡散を311 μsの時間スケールで観察することに成功

・従来手法と比較してHRTEMの時間分解能・感度において優位

・実験方法:HRTEM、機械学習

チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)基板に担持した金(Au)ナノ粒子のHRTEM像

期待される市場・応用

・触媒、医療、エレクトロニクス分野

謝 辞:本研究は、防衛装備庁安全保障技術研究推進制度JPJ004596「AI的画像解析によるオペランド電子顕微鏡計測技術に関する研究」の支援を受けて実施されたものである。