2024年度

JFCC研究成果集

グリーンイノベーションを推進する次世代マテリアル開発と解析技術

1研究成果 / 脱炭素

R-3

2024

SDGs9

ナノ構造分析/計算を組合わせた多元素酸化物の結晶構造解析

SDGs9

アピールポイント

多元素化酸化物の原子レベルの構造の解明に成功
【技術シーズ:電子顕微鏡観察/第一原理計算/XRD解析】

課題

・酸化物のカチオンの多元素化による低熱伝導化等の機能創出が注目されているが、カチオンの分布状態や秩序構造の有無については未解明な部分が多い。​

・単一の構造分析手法では、多元素酸化物の構造解明は困難

解決手段

・噴霧熱分解法により4種類のR元素が均一固溶した六方晶R2TiO5を作製​

・電子顕微鏡観察による原子分解能の元素マッピング像を取得​

・第一原理計算を用いて同結晶構造に含まれる原子変位を抽出

・放射光XRDパターンを取得し、リートベルト解析を実施

成果・優位性

・電子顕微鏡観察により、原子レベルでのカチオンの均一分布を確認

・第一原理計算により、サイトスプリッティングの存在を予測

・カチオン分布とサイトスプリッティングの情報を元に、リートベルト解析を用いて、従来モデルより精確な構造モデルを提案

・実験/計算方法:噴霧熱分解法、電子顕微鏡観察 、第一原理計算、リートベルト解析

多元素酸化物の電子顕微鏡観察元素マッピングとXRDリートベルト解析​

期待される市場・応用

・多元素酸化物の活用が可能な耐熱材料、低熱伝導材料を含む機能性材料全般

謝 辞:本研究は、防衛装備庁安全保障技術研究推進制度JPJ004596「熱制御の高度化による革新的遮熱コーティングシステムの基盤構築」の一環として実施されたものである。

プレゼンテーション動画

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※この動画にはAI音声を使用しております。